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広報の仕事・役割とブログで出来ること

いつも大変お世話になっております。

前回の記事において、コーポレートサイトの中にブログ記事をアップするのは広報活動の一環のような位置づけであると言いました。

では、そもそもとして広報活動とは一体どのようなものなのか、整理をしてみて、その上でこのブログで目指すものを明確にしておきたいと思います。

おそらく今後、ブログ記事で何を書こうかネタに迷うこともあり得るかと思いますが、このように最初に目的・ゴール、何をしようとしているのかを明確にしておくことにより、ブログ記事の企画段階でブレが極力生じないようにしたいというのがこの記事の狙いとなります。

広報活動の目的とは?

広報活動の目的については様々な言葉で語ることが出来るかも知れませんが、、弊社の考える広報活動の目的とは、

「会社及び事業やサービス内容が社会に受け入れられるような下地をしっかりと作っていくための活動である」

と説明できるのではないかと考えています。

会社及び事業やサービスが社会に受け入れられるような下地を作るとは、すなわち、ステークホルダーや潜在的なクライアントとの間で相互に信頼しあえる良好な関係を構築していくことだとも言い換えられます。

長期的な視野に立って、様々な関係者との信頼を構築するために、広報はメディアやイベント等、様々なチャネルを通じて情報を発信し、情報の受け手とのコミュニケーションをとることが一般的には求められています。

会社が各ステークホルダー等から信頼を得られると、営業活動や資金調達などの事業活動がより一層スムーズに進められることになり、会社として掲げるミッションや実現したい世界観等に近づくことが出来ます。

こうして改めて見てみると、会社にとって広報活動はとても大切なものですね。

広報活動のゴールとは?

広報活動の目的と、広報の重要性は上記の通りではありますが、では、広報活動のゴール設定はどのように考えればよいのでしょうか?

言い換えれば、社会との接点において信頼を得るということを、具体的にどのような状況になれば達成したといえるようになるのでしょうか?

会社の理念やミッション、および業界やプロダクツの性質によって、広報活動のゴール設定はこれもまた様々なことがあり得ると思いますが、一つの考えとして以下のように言語化してみました。

ゴール①:●●といえば▲▲社というコンセンサス(世間での共通理解)が浸透する

●●には製品やサービスなどの言葉が入り、▲▲には会社名が入ることになります。

例えて言うと、

  • スマホといえばアップル
  • 検索エンジンといえばグーグル
  • ネットショッピングといえばアマゾン
  • メタバースといえばメタ(旧フェイスブック)

というような形です。

例に出したようなレベルでなくても、中小企業であれば自らの商圏やエリアを絞ったりしたうえで、その範囲の中で認知を獲得できれば良いと思います。

例えば、

  • 北九州の小倉でファンドビジネスやM&Aに詳しいと言えばフォー・エスト

というような限定をつけても全く問題はないと思います。

エリアや業界を絞ることで、自分の立ち位置を明確にするという効果もありますし、その結果、いわゆるランチェスターの弱者の戦略やマーケティングのセグメンテーションの戦略も描きやすくなるかも知れません。

 

ゴール②:会社名、ロゴを見ただけで何らかのプラスのイメージが頭の中に想起されるような状態を作る

これはどちらかというとブランディングというテーマで語られることが多い論点かも知れません。

企業ブランディングというと話の抽象度が高くなってしまいますが、「この会社の商品・サービスだったら大丈夫」というような安心感を持ってもらえるための情報発信と言い換えられると思います。

最近よく言われる、「何を言うかではなく、誰が言うか」という言葉を借りるならば、その影響力を持ちうる「誰か」になることがゴールといえます。

そのためには、商品・サービスやビジネスをしている業界・市場にどれだけの情熱を持って取り組んでいるのか、どれだけの実績を積み重ねてきたのか、ということを事実として発信し、しかも情報の受け手の感情に働きかける要素を持たせるためにストーリー仕立てで発信するということがポイントになってきます。

具体的に広報活動とはどのようなことをするのか?

これまで見てきた目的・ゴールに沿って、一般的に広報はどのようなことをしているのでしょうか?

広報の一般的な仕事内容を振り返ってみたいと思います。

  1. プレスリリースの準備
  2. メディアからの取材誘致(メディアキャラバン)
  3. 経営陣や商品・サービスの露出を図るイベントの企画
  4. 会社の技術・ノウハウ・知見の紹介、およびそれらを活用することによって生じる社会の変革に関する啓蒙
  5. 外部からの問い合わせに対する対応
  6. 危機管理対応(危機発生時の対外的な情報発信)
  7. 会社のビジョンや具体的な取り組みをストーリー仕立てに分かりやすくまとめて言語化する(ライターやデザイナーとの協働も含む)

 

ブログを通して取り組める広報活動とは

ブログが主にテキストベースの情報発信媒体であることを考えると、上記の1~7の広報の仕事内容の中では(7)の各種言語化していく作業が親和性が高そうです。

もともとは、弊社に広報担当者が不在であることからブログでの情報発信にて広報活動の代替が出来ないかというところから話が出発している訳ですが、「このブログではどのような情報を発信していくか?」という点に話を戻して、これまで整理してきた目的・ゴールに沿って、具体的な業務の内、テキストベースで発信できるものを(できる限り事実の羅列とならないように)ストーリー仕立てにしてブログ記事として発信していくという方針が定まりました。

このブログで記事をアップするということは、れっきとした広報活動なのだという意識の元、しっかりとした内容の情報発信を心掛けていきたいと思います。

【補足】PR、広告宣伝、IR それぞれの違いとは?

広報に関連してよく聞く言葉として、PR、宣伝(広告宣伝)、IRといった言葉がありますが、どのような違いがあるのでしょうか?

PR(= public relations)

PRはパブリックリレーションズの略語となります。

まさに、公(=社会)との関係を構築するという意味では、広報活動そのものと言えます。

自分たちの会社・製品などが社会からどのように思われているのか、自分たちの発信しているメッセージや情報が正しく伝わっているのかといったことを確認取りながら、また新たに情報を発信していくという双方向のやり取りを行うという意識をもって取り組む必要があり、その意味でも、relationという言葉が使われているのだろうと個人的には思っています。

一方的なコミュニケーションでは信頼関係が気づけないのと同様に、自分も真摯に語り、相手の反応も真摯に受け止める、この姿勢がとても大切だということがPRの言葉には込められているように思われます。

広告宣伝

お金を払って、より多くの人々に製品の良さや企業のことを知ってもらい、具体的な購買行動や問い合わせの行動に結びつけることを目的としたものといえます。

広報との大きな違いは最終目標が消費者の購買行動を促すものであったりと、支払った対価に対するリターンが具体的に具体的に設定されることにある場合が多いのではないでしょうか。

宣伝に関連する言葉としてパブリシティという言葉もあり、上記のパブリックリレーションと似ていてさらに間際らしいのですが、このパブリシティというのは、広告の結果どれだけ多くの方の目に触れたのかを図る目安・基準として語られるものとなります。

IR(=Investor Relations)

IRはインベスターリレーションズというぐらいなので、投資家との関係構築を目的としたものであることは理解しやすいですね。

ただし、少し深堀してみると、IRにはエクイティ投資家(いわゆる株式の投資家)向けのエクイティIRと、デット投資家(いわゆる銀行など)向けのデットIRといった投資家の種類に応じて分類されることもあります。

一般的にIRというと株式投資家向けのエクイティIRがイメージされると思いますが、これは株式投資家の関心事である「将来いつまでにいくら稼げる事業となるのか?」といった成長性について語ることが中心となります。

一方で、デットIRについてはデット投資家の関心の中心にある、「元本と利息がしっかりと返ってくるのか?」ということについて、事業のダウンサイドリスクの所在やそれに対する対処方法などといった情報をしっかりと開示していく必要があります。

 

 

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